そろそろひぐらしの鳴き出す頃かな?

夏休みも少しずつ終わりに近づき、今年はまぁ宿題が例年に比べれば終わっているものの、やっぱりと言うべきか溜まっちまってる今日この頃。
部活のアイドル、ニホンウシガエルのこうへいくんにご飯をあげるため、久々に電車に乗って朝学校へ向かいました。
まぁここでいつも通りの不幸スキル発動。
電車は5分遅れ、駅に着いた瞬間に学校前に行くバスは発進。
やっぱり変わらないいつも通りの日常だなーなんて思いつつ確認すれば次のバスは一時間後。

田舎のバスはこんなものなのだ! そうだよなあハム太郎!?(謎登場)
そうなのだ! 田舎のバスは便数が少ないのだ!!
待つこと数十分
どうやら僕が乗ってきた方向とは反対の方向からの電車が駅に来たようで、急ぎ足のサラリーマンやデート準備をキメてきた女性が一斉に駅から現れる。
騒がしくなってきた8時前。その時、なかなか言葉では説明しにくいのだが虫の知らせ的な何かが訪れた。
脳裏に浮かび上がるのはテニス部のあの同級生。
軽快なノリで周囲を明るく照らしてきたヒーロー的な旧友。
なんとなく、彼がいる気がした。
だから自然と足は駅の入り口に向かった。

そしたら。
彼がいた。
「お、」「あ、」
二人の声が重なって、一瞬つんざくような蝉時雨が消えた気がした。もう駅の改札付近には僕ら以外はいなかった。
久しぶりに会った彼は、ずいぶん日に焼けたように感じた。テニスラケットを片手に持ち、左肩にリュックをかけている彼の姿はなんだかずいぶん大きく見えた。
「元気?」「うん。そっちは?」「ん、元気かな」
会話はこれっきりだった。彼は急いでいたし、僕もそろそろバスが出発する時間だったから。
卒業式後に交換した彼のLINEの一言コメントが変わっていたことに気づいたのはそれから数十分後のことだったと思う。

「またいつか」
僕に対するメッセージかどうかはわからない。けれどこう思った。
「いかにも彼らしいじゃないか」ってね。